第3回メルマガ・2022.12.2・花火

1.はじめに

御手伝いさせていただいている企業様が発行するメールマガジンの第3回です。会社の製品紹介や懇談会の告知部分は省略しています。

2.メルマガ

いつも弊社のメールマガジンをお読みいただきありがとうございます。冬も本番ですが、私が夏に体験した打ち上げ花火の“圧”に関するお話をします。

7月、ネットのコラムを読んでいると「打ち上げ花火で“圧”を体験した」という記事目に入りました。「打ち上げ花火の“圧力”で後ろにひっくり返った」とあります。いったい、そんな事があるのでしょうか?私は興味を持ち、追体験してみたくなり各地の打ち上げ花火大会のスケジュールを調べました。

コロナ禍の影響で東京近郊の花火大会は軒並み中止でした。しかし神奈川県平塚市では花火大会が3年ぶりに開催されると知り、早速出かけました。人がごった返すなか、花火の発射場所にできるだけ近づこうとしました。空中で花火が炸裂した時の圧力波を感じたかったのです。

花火が開花した瞬間、ドンと音は聞こえるものの、“圧”は全く感じられません。全身を集中し、目をつぶり、両手を広げ体全体で“圧”を受け止めようとしましたが、やはり“圧”は感じ取れませんでした。

他人から見ると、花火を見ず変な格好で立っている不審者に見えたことでしょう。ネットで調べると「直径30cmを超える尺玉クラスを間近で見ないと体感できない」とありました。平塚市の花火サイズは尺玉サイズではなかったのでしょう。また警備上安全上の発射場所に近づくのにも限界があります。

今後、機会があれば圧力波を肌で実感できるような花火大会を訪れてみたいと思います。次回こそ体に響くような打ち上げ花火の“圧”を感じられますように。

3.エピソード1

メルマガには書いていませんが、花火大会当日はストップウォッチも用意しており圧力波の速度測定も行う予定でした。

書籍等から圧力波は音速と同じ340m/sということは知っていましたが、実測するつもりでした。

時間と距離がわかれば速度は計算できます。しかし花火が光って、体に圧を感じるまでは一瞬です。正確には測定できないことを承知で準備していました。結局、“圧”を感じなかったのでストップウォッチでタイムを測ることもありませんでした。

4.エピソード2

御手伝いさせていただいています企業様は、粉じん爆発の防護設備を製造、販売されています。(欧州防爆規格認証済み製品)私が粉じん爆発で発生する「圧力波」に関して調べている際に、ネットで見つけたのが打ち上げ花火に関する記事でした。

最初に上司に提出したメルマガの文章は、粉じん爆発の原理と絡めて少し技術的な記述も書いたのですが、上司には了解がもらえず6割以上修正が入った後、上記の内容に落ち着きました。

上司は、「そもそも粉じん爆発と打ち上げ花火は関係ない事象である」との認識で「業務内容と絡めてくれるな」との指摘でした。

たしかに衝撃波、圧力波、音波を正確に、簡潔に文章にして粉じん爆発の話題にもっていくのは現在の私の実力では難しすぎたようです。

作家の井上ひさし氏の言葉に「難しいことを易しく、易しいことを深く、深いことを面白く、面白いことを真面目に、真面目なことを愉快に、そして愉快なことはあくまで愉快に」というのがあります。

私もそのように技術を語り、書けるように努力してゆきます。

以上