チェコ出張 2015.3.9

チェコ出張帰国後、翌日の「朝礼」で話した内容であるが守秘義務の関係で詳細を公示できない。しかしながら、海外での仕事に興味を持つ方もいらっしゃると思う。問題の無い範囲で記録しておく。

出張期間

2015年2月末~3月頭(合計10日間)最初6日間の予定であったが、途中予定を変更した。

目的

ある機械装置の出荷前検査

真の目的

本来、検査出張は、装置が完成しメーカーの自主検査も終了した段階で検査官を受け入れるのが普通である。しかし今回の場合、諸事情により工程が遅れに遅れ、自主検査は疎か、装置もまだ完成していなかった。よって本来の検査業務に加え、製作メーカーの尻を叩いて製作が遅れ気味な状態を少しでも改善させる、というのが重要な役目であった。

なぜチェコなのか

装置メーカーC社の製造工場がチェコだったので。なお直接C社と取引していたわけではなく、A国のB社に装置を発注したが、B社はC社に製造を依頼していた為。(C社は、いわゆる下請け会社・協力工場)

チェコの基本情報

北はポーランド、東はスロバキア、南はオーストリア、西はドイツと国境を接する。首都はプラハ。面積は日本の5分の1、人口は1050万人。1993年にチェコスロバキアがチェコとスロバキアに分離。ビール製造については「チェコ・ビール」が有名で、ビールの国民1人あたりの年間消費量が世界。日本人に比べて約3倍消費している。

工場

プラハから車で3時間移動した場所にある小さな街にその工場はある。B社の社員がプラハのホテルから工場までレンタカーで送迎してくれた。

滞在した街(工場はこの街はずれにある)

街はこじんまりしている。外は寒いので人が、それほど出歩いていないせいか静かで、治安も良く街全体の雰囲気も良い。広い公園、庭園もある。寒さに関係なくバーは盛況で、自分も夜には雰囲気の良い店でB社の従業員と何度か飲みに行った。

結果

工程が遅れている現状に対して、メーカー側は朝2時間早く来て対応するのだとドヤ顔。(夜は残業しないヨーロッパスタイル)日本のメーカーだったら徹夜してでも対応するレベルと思う。本社からは机を叩いて怒りまくれ!と言われたが、自分はそんなタイプではないし、そんなことをしても事は進まない。本社の営業と連携をとりながら粛々と業務を進めた。このように、本社からのプッシュ(プレッシャー)と現地のギャップに悩みながらも、なんとか出荷できる状態まで完成した。

コミュニケーション・言語

現地の公用語はチェコ語だが、関係者とのコミュニケーションは全て英語である。と言っても私の英語能力は、高校生程度で心もとない。保証内容や約束事で後日何か問題が発生する可能性もある事項は議事録を英文で作成し、相手方同意の上、サインをもらった。これは事前に日本文を作成し、本社営業部に正確な英文を用意してもらっていた。

休日

現地で1日だけ休みが取れた。しかし頭の中は、仕事の事ばかりで気分は晴れない。しかし、あてもなく街の公園を散歩すると、なぜかポジティブな気分になり、いいアイデアや問題の解決策も浮かんできた。散歩最高。

本社とのコミュニケーション

時差の関係で直接電話するにはホテルから夜中に電話した事もあったが、ほとんどメールで連絡をとりあった。携帯電話やメールが無い時代の海外出張(これは後々書き残しておこうと思う)を経験している身としては随分便利になったものだと感心しきりである。

その他

海外出張について

社内には年中、海外出張をしている人達もいるが、自分はそれまで1年に1~2回ぐらいのペースだった。諸事情により2017年以降はその機会もなくなってしまった。

以上