VE 2020.9.6

1.はじめに
バリューエンジニアリング:VE(Value Engineering)の概要、定義、目的、実施手順、VAとの違いを述べる。
2.概要
VEとは、製品やサービスの価値を最大にしようという体系的手法である。製品やサービスの「価値」を、その「機能」と「コスト」の関係を式に表すと、以下のような式で表される。
価値(Value) = 機能(Function) / コスト(Cost)
上記式は、VEにおいては価値とは機能がもたらす満足度とコストの妥当さの度合いと見なす。
3.定義
最小のライフサイクルコストで、必要な機能を達成するために、製品の機能的研究に注ぐ組織的努力のことである。
4.目的
対象となる製品、サービスの価値改善、または価値創造である。
5.実施手順
VE実施手順を具体的に述べる。
(5.1)機能定義(分解)
VE対象とする製品の「それは何か」「その働きは何か」を問い、情報の収集、機能の整理を行う。
(5.2)機能評価(分析)
「コストはいくらか」「その価値はどうか」を問い、機能別コスト分析、対象分野の選定を行う。
(5.3)代替案作成(創造)
「同じ動きをするものはないか」「そのコストはいくらか」「それは必要な機能を確実に果たすのか」を問い、アイデア発想、概略評価、具体化、詳細評価を行う。

6.EVとVAの違い
新製品開発時に掲げられた目標に対する機能を重視した提案がVE、開発を終え市場に出た後のコスト低減などの改善提案はVA(Value Analysis)という。
7.まとめ
VE活動を実施する際は、異なる分野の専門家を集め、組織横断的なチームを編成することが重要である。これは多角的な視野により分析を行うことで、新たな切り口による価値改善を目指すためである。
以上