人生ゲームと金脈 2010.10.18

昨日は幼稚園に通う娘の運動会でした。娘にとっては初めての運動会で、私も親として初めての運動会でした。
娘は入園する前まで、人見知りが激しく幼稚園生活は大丈夫なのか、と少し心配しましたが、人並みといいますか、他の幼稚園児と同様に運動や遊戯しているのを見て安心しました。
娘はクラスで一番背が低いので、常に先頭で運動場に入場し、最初に競技にエントリーするので、写真やビデオ撮影する分には、都合が良かったです。また保護者参加型の競技もあって、親子共々楽しめました。
さて本題に入りますが、皆さんはミルトン・ブラッドリーという人をご存知でしょうか。実は、かの有名な「人生ゲーム」を作った人です。
このゲーム、双六の発展形といいましょうか、サイイコの代わりにルーレットを回し、人の一生になぞらえたイベントをこなしていくといゲームです。今でも改良版が発売されているという息の長いゲームです。私と同世代の人であれば、一度は楽しんだことがあるゲームではないかと思います。
このゲームを開発したブラッドリー氏、彼の人生はじつに波乱万丈でした。
ブラッドリー氏の家は、もともと印刷業を営んでいました。しかし彼が成人するころにはすでに廃業、家には使われるあてのない印刷機だけが残されていました。
彼は、その印刷機を利用して何か商売ができないかと考えました。そして最初に思いついたのが、リンカーンの肖像画を印刷して売ることでした。
彼の思いつきは当たり、リンカーの肖像画はおもしろいように売れました。
気を良くしたブラッドリーは、銀行からお金を借りて、増刷を重ねました。しかし、彼の思い入れとは裏腹に、しだいに売れ行きは落ちていき、最後は借金と返品の山だけが残りました。
「ああ、ついに破産か….」そう思っていたある日、彼は友人からひとつのアドバイスをもらいます。
それは、「ゲームを印刷して売ったらどうか」というものでした。彼は、このアドバイスを真摯に受け止めました。そして作ったのが「人生ゲーム」の原型でした。
「人生ゲーム」は改良を重ねるごとに徐々に売れ上げを伸ばし、ついにはアメリカ全土で年間数万セットも売り上げる人気商品へと成長します。
その後もヒットに甘んじることなくバージョンアップを続けた人生ゲームは、とうとう世界で数千万セットの売り上げを誇るメガヒット商品になりました。
彼がやったことはふたつだけです。ひとつは友人のアドバイスをヒントに「人生をゲームにしたらおもしろいのではなかいか」という独自のアイデアを形にしたこと。
もうひとつは、実は、これがとても大切な事ですが、家にあった印刷機を使ったことです。彼はリンカーンの肖像画の販売がうまくいかなくなっても、けっして印刷機を処分しようとはしませんでした。
成功への入り口は、得てしてこういった身近な所に在る、ということでしょうか。
もうひとつ、アメリカの実話を紹介します。
牧場を所有していたある家族が、経営に行き詰まりました。彼らは考えた末に、牧場を手放し、新たなビジネスチャンスを求めて一家で旅に出ることにしました。
そして、各地を転々としながら、いろいろな事をやってみましたが、全てうまくいきません。そのうちお金が底を尽き、最後は一家心中してしまいました。
一方、その牧場を買い取った人がいました。ある日、その人が牧場の中を流れる川を見ていたときのことです。彼は川底に、何かキラキラしたものがあることに気づきました。そのキラキラしたものを調べてみると、それは砂金でした。
その後の調査によって、牧場の地下には大きな金脈があるとわかり、おかげで牧場を買った人は大金持ちになったという話です。
何とも皮肉な話といえます。
この二つの実話から読み取れることは何でしょうか。メーテルリンクの「青い鳥」じゃないですけど、幸せは案外自分の手の届く範囲にあり、実は自分では気づいていない優れた能力、特技を持っており、それを見つけて磨き上げるが 結構、大切なのかもしれません。
早く自分の能力、特技を見つけられればよいですが、ずっと見つけられないかもしれません。残念ながら何も持っていないかもしれません。しかしながら「有る」と信じて探し求めていくしかないのかな、と思った次第です。
今日は、まとまりがない話になってしまいましたが、「人生ゲームと金脈」という話をしました。
ご清聴ありがとうございました。それでは今週も、はりきって一週間を過ごしましょう。
以上