DRBFM 2020.6.28

1.はじめに
DRBFM(Design Review Based Failure Mode Analysis)[故障モードを基にした設計審査]について、その概要と実施方法において重要な点を3つ挙げ、製品開発に活用するときの期待効果を2つ述べる。
2.DRBFMの概要
トヨタ自動車、およびトヨタグループが活用している品質不具合未然防止手法であり、体系的なFMEMの運用方法といえる。一般的な運用と異なりDRBFMは設計の「変更点」と「変化点」に着目するのが特徴である。これにより、従来設計と「比較する」ことにより問題を見える化し、問題発見から問題解決を具体的に議論する人間の発見能力を支援するデザインレビューの方法である。
3.実施方法での重要点3つ
3.1ワークシート作成
設計の根拠について議論するためのDRBFMワークシートは「変更点・変化点」「目的」「役割」「心配点」「要因」「影響」「設計」「評価」欄があり、設計者が各項目を埋めて作成する。
3.2関係者が議論
設計変更による影響を、関係者が徹底的に議論し尽くしてから設計審査を実施することが重要である。関係者とは、「設計」に加えて「製造」「生産技術」「品質保証」「検査」部門の人々のことである。
3.3技術の蓄積
従来の設計で高い信頼性が確保されていることが前提条件になるため、結局は継続的な技術の蓄積が重要になる。
4.期待効果
DRBFMは設計変更点を起点として分析するため、従来のFMEMと比べて効率良く問題の未然防止活動を実施することができる。
以上