キーワード 「デジタル・CAD・CAE関連」2020.10.24

1.プロダクトデータマネジメント(PDM : Product Data Management)
製品開発を行う過程で必要な情報(CADデータ、製作仕様、設計変更履歴など)を、部門を超えて統合して一元的にデータ管理をすること。コストダウンや品質向上が図れるだけでなく、製品の開発期間短縮が可能となる。製品情報管理(PLM)を実現するための支援システムとなる。
2.プロダクトデータマネジメント(PDM : Product Data Management)
製品情報管理PDMは工業製品を開発する工程において、設計や開発に関わるすべての情報を総合的に管理して、作業の効率化や期間短縮を図るシステム。その役割としては、製品を構成する部品のCADデータなどを用いて図面情報や仕様書情報など設計に関わるデータを一元的に管理する。また、資材のシステムとも連携することにより、部品のコストや納期などを把握できる。さらに製造スケジュールなどとも連携して、現在の製造状態なども把握することができる。
3.3Dプリンター(3D printer)
3Dプリンターとは通常の紙に平面的に印刷するプリンターに対して、3DCAD、3DCGデータを元に立体(3次元のオブジェクト)を造形する機器のことである。3Dプリンターは、樹脂を空間に吐出して、デジタルデータを立体造形物として簡便に実体化・可視化することができる。産業用ロボットの一種であり、通常は積層造形法によるものを指し、切削造形法によるものは3Dプロッターと呼ぶ。3Dプリンターで注目されてきた付加製造(AM : Additive Manufacturing)技術は、将来のモノづくりにおける革命を起こすといわれている。
4.デジタル エンジニアリング
モノづくりにおいて、進展が著しい情報技術(IT)をいかに活用するかがエンジニアリングの質を大きく左右する時代となっている。 IT化時代のモノづくりでは、設計・製造・販売・使用・廃棄・回収といった製品のライフサイクルにおいて、個別に閉鎖されたコスト意識ではなく、ライフサイクル全般を包括したコスト意識が重要となる。開発・設計・生産に関するデジタル情報を一元管理することで、リアルタイムに部門間の同時並行処理を実現可能とするエンジニアリング形態のことである。
5.デジタル エンジニアリング
DEとは、CAD(設計、デザイン)、CAM(製造・試作)、CAE(解析、シミュレーション)、CAT(検査、実験)を核とするものづくりにかかわるデジタル技術やこれら4つのCAXの統合を図るPDM/PLM(製品情報管理/製品ライフサイクルマネジメント)を総称して言うことが多い。また、ここではデジタル・モックアップ(DMU)、リバース・エンジニアリング(RE)、ラピッド試作(RP)、仮想生産(VM)等のCAXの周辺技術もDEに含まれるのもとする。
6.デジタル エンジニアリング
計算機を利用して、より迅速に、正確に、低コストで製品の設計、製造を行う支援技術全般を指している。従来、CAD,CAM,CAEや、それらのデータ管理機能としてPDM(Product Data Manegement)やPLM(Product Lifecycle Manegement)がデジタルエンジニアリングの主な話題であった。CAEあるいはシミュレーション技術については、まだ発展の途上にあるが、それ以外の支援ツールの主な機能については、開発が一段落した状況にあると思われる。すなわち、詳細な製品形状を作成することができれば、計算機を用いることで、ある程度の事前予測が可能になり、製品開発の迅速化に寄与している。
7.ミーゼス応力
延性材料の降伏強度を判断する指標のこと。3次元の応力状態を合成し、単軸(1次元)状態に置き換えた応力。単位体積あたりのせん断ひずみエネルギーが限界を超えると材料が降伏するという説に基づいている。
8.ワイヤーフレーム
3次元コンピュータグラフィックスにおけるレンダリング手法の1つ。3次元オブジェクトを竹ひご細工のような線形状のみで表現する。
9.サーフェースモデル
3次元コンピュータグラフィックスにおいて、表面のみが定義された3次元構造のこと。中空図形。
10.ソリッドモデル
3DCADにおける、形状設計時の立体図形の取り扱い分類の1つ。中実図形。
11.B-reps
ビーレップス・Boundary Representation・境界表現とも呼ばれ独立した複数の面で形状を表す。複雑な曲面を扱うCADシステムに向いている。
12.CSGモデル
Constructive Solid Geometry・プリミティブと呼ばれる基本要素の組み合わせで、形状を表現す。プリミティブには、直方体、立方体、球、円柱、円錐、角錐などがある。組み合わせの方法は、和、差、積などがある。
13.NURBS曲線
ナーブス・non nuiform rational b-spline曲線・曲面表現の頭文字を集めたもの。B-Spline基底関数を用いて表現される曲面で、3次元以上の自由曲面表現に利用されている。
14.モデルベース開発
Model Bassed Development詳細設計を行わず、従来の設計データや実験データと、評価したい視点に沿って作成されたモデルによるシミュレーション結果を、統合的に評価することで、設計検討を進める試み。
15.IoT
インターネット・オブ・シングス・車や家電、工場設備、住宅など様々なモノをインターネットにつなぎ、センサーなどから得たビッグデータを分析して最適に制御する仕組み
16.インダストリー4.0
あらゆるものをインターネットにつなぐIoTの製造業版。独政府は2011年に4.0構想を打ち出した。各地でプロジェクトが進行中。蒸気機関、大量生産、コンピュータに続く第4次産業革命と位置づける。
以上