テレワークとゲーム中毒脱出プログラム 2018.5.21

 先週、歌手の西城秀樹氏が62才という若さで亡くなられました。原因は急性心不全と言われていますが、48才と56才の時、2度脳梗塞を患っていますので同じ病気を経験している私としては他人事ではありません。

急性心不全の原因は心筋梗塞や不整脈などと言われていますので、血栓が動脈で詰まった可能性が高いです。血栓が心臓で詰まるのが心不全、脳で詰まるのが脳梗塞。なので原因は同じ動脈硬化、つまり血管が劣化していたのでは、というのが私の見立てです。

私が昨年罹った脳梗塞は、発症後1年ぐらいは再発しやすいと言われています。そこで薬や生活習慣の見直しで再発防止に努めていますが、西城秀樹氏の病歴を見て1年といわず、それ以降も細心の注意が必要であると認識した次第です。

前回、朝礼の場で私が罹った病気に関して説明しましたが、今の状態を説明しておきます。現在週2日で会社に来ています。それ以外は在宅で仕事をしています。救急病院を退院直後は体のバランスが悪く、歩くだけで相当疲れる状態でしたがリハビリ専門病院での訓練により、今では特に問題無く歩けるようになりました。

しかし、右側手足の感覚が何か変だなとは気になっていました。それがはっきりと「しびれ」と認識し始めた季節は秋だったので、この「しびれ」は寒さのせいで暖かくなれば「しびれ」が緩和されるのではと期待していましたが現在、あまり状態は改善していません。

「しびれ」の状態を例えるなら、正座してしびれた状態が右側の手足にずっと続いている感じです。脳に伝わる神経の伝達がうまくいかず、手足は悪くないのに脳が勝手に異常な感覚を作り出して、不快感や苦痛を生みだしているようです。改善策をいろいろ模索している状態ですが、何か良い対策をご存知の方は後ほど教えてください。

この病気になる前となった後では、異なる印象を持った事があります。町を歩いていて車イスや脚の不自由な方々が結構いるのだな、と感じた事です。もちろんそのような方が急に増えたのではなく、今まで自分が気にしていなかっただけで、いざ自分がその立場になったかもしれないと考えた事で、廻りを見る目が変わったのだと思います。

前置きは以上にして、今日は後ろの白板に書いた「テレワーク」について少しお話したいと思います。「テレワーク」とは、在宅勤務のことで、情報通信技術を活用した場所や時間にとらわれない柔軟な働き方の意味です。「teleはギリシャ語由来で「離れた場所」を表し、「work=働く」と繋げて、遠隔勤務と訳す造語です。

テレワーク(在宅勤務)で働く人を「テレワーカー」と言います。「決められた時間に決められた場所で働く」という従来の働き方に対して、テレワークでは労働者の事情に応じて、働く時間と場所を柔軟に選び活用することです。

もちろん、従来の働き方を否定するものではなく、多様な働き方を実現する一つの選択肢と位置づけされています。現在、新聞等で「テレワーク」という言葉をよく目にするようになりました。私は、奇遇にもその状態で仕事をしているので時代を先取りしているとも言えます。

そうはいいつつも、会社が私の体調をいろいろ配慮してくれた事と、インターネットが普及している時代であった事、パソコンを使っての仕事が多いエンジ部員であったことが、自分にとっては幸運だったと言えます。会社にいなくてもパソコンがあれば仕事ができる。また連絡事項は電話やメールで行えますし、実際顔を合わせての会議も電話会議システムやスカイプ等で出来ます。

一般的にいわれているテレワークの対象者は、「外回りが多い営業」、「出張が多い社員」、「子育てや親の介護をしている社員」等です。一般的にいわれているテレワークのメリットは、「生産性の向上」、「人材の確保」、「育児・介護と仕事の両立」、「女性の社会復帰を容易にする」などです。

また一般的にいわれているテレワークの問題点は、「パソコン、データの持ち出しによる情報漏洩」、「社員の労務管理(働きすぎや、怠けてしまわないか)」、「業績管理(評価の難しさ)」、「コミュニケーション(孤独感、情報共有)」などが挙げられます。

私が体験して感じる1番のメリットは、通勤時間が無い事です。これ結構大きいです。働く事、イコール通勤の為の時間が必要というのは、長年の習慣で当たり前の事と思っていましたが、結構な時間を通勤に費やしていた事を痛切に感じています。私の通勤時間は、まだ短いほうだと思うのですが、バスを1回乗り変えて家から会社まで片道1時間です。

1日2時間として月40時間、年間480hr、24時間で割ると20日、つまり毎年、通勤時間だけで20日分を費やしているわけです。とんでもなく多いですね。またその移動時間中は混んだバスで、ずっと立った状態なわけですから結構疲れたりするわけです。

その通勤時間を0に出来るというのは大きなメリットと言えます。2番目のメリットは、家族と過ごす時間が増えたという事でしょうか。今までは朝早く家を出て、夜遅く帰る生活をしていたので子供と一緒過ごす時間は休みの日ぐらいしかなかったのですが、在宅だと朝食や夕食を一緒に摂れます。また子供にとっては父親がどんな仕事をしているのかを間近に見るという事は、良い機会であったと思います。

子供の話しが出てきたので、ちょっと脱線しますが、最近聞いた話で、「ゲームをやめさせる方法」またの名を「ゲーム中毒脱出プログラム」というがありましたので紹介します。

うちの子供達は、まだそれほどでも無いのですが、子供がゲームに熱中しすぎる事を心配している親御さんがたくさんいらっしゃるようなのでこのような話しが、まことしなやかに話されているのだと思います。

ゲーム中毒になってしまった知人の子供がいて、ゲームをやめさせるにはどうしたらいいか、と相談された心理学者が次のような4つの項目がある計画表を作成したと言います。

まず(1)番目、 毎日「ゲームをしろ!」と子供に言う。とにかく、子供の顔を見たら「ゲームをしなさい!」と言おう。他のことをやっていたら、まずはゲームをやってからにしなさい、と。

(2)番目、 目標を決めさせる。たとえば、最低1日7時間やるとか、マリオカートならどこどこのコースを最低20周する、ドラクエなら最低レベルを5上げる、モンハンならクエストを最低5つクリアする……、といった具合です。なるべく具体的に、できれば紙に書いて壁に貼っておきましょう。

(3)番目、 進捗管理をする。これは特に重要です。親はしっかりと子供が目標通りにゲームをしているか進捗管理をする。また、ゲームで脇道に逸れて、目標達成のためには非効率なプレイをしていたら、怒って、すぐに正しいプレイを教えること。間違えたプレイをしたら、すぐに直さなければいけません。また、目標が達成できていないなら、「今日、何時間ゲームしたの?」「まだ、クリアできてないの?」等々適宜檄を飛ばす。

(4)番目、 定めた目標を約束通りに達成できたらご褒美に新しいゲームを買う。子供が約束通りに、ちゃんとゲームを目標通りにクリアしたら、次の新しいゲームを報酬として買ってあげましょう。目標を設定するときに、こうした「報酬条件」も決めておくと効果的です。

ゲーム中毒を直したい親は、必死にこれら(1)から(4)の項目を毎日実行したそうです。そして、心理学者はその様子を観察し、十分に治療プログラムの効果が出てきたことを確認すると、もうあとは子供にゲームをさせなくてもいい、とアドバイスしそうです。半信半疑だった親は、ゲームに関しては子供に何も言わないことにしました。その結果、子供はゲームにまったく見向きもしなくなったといいます。

真偽のほどは定かではありませんが、親が良かれと思ってやることは、だいたいが、さきほどお話ししたようなプロセスになってしまうようです。脱線しすぎですね。

テレワークについての話しに、また戻りますが、私の立場で感じた「デメリット」もあります。やはり最前線で仕事が出来ないという事でしょうか。私が担当していた物件でトラブルが発生し、本来私が行くべき出張があったのですが、上司をはじめ、多くの方々に対応してもらったという事がありました。申し訳ない、という気持ちです。テレワークに関しては、「メリット」と「デメリット」を理解しつつ、良い部分を伸ばし、問題があれば改良していけば良いという事だと思います。

最後になりますが、今年度は大きな売り上げが予想されています。仕事が増える分を残業、休出で対応しようにも限度があります。限られた人員、限られた時間の中でいかに効率良く仕事をこなして利益を出していくのか。個人個人が、効率のアップ、日々改善を常に念頭にして仕事をしていかないと、たち行かないと考えます。

今日お話した「テレワーク」も政府の進める「働き方改革」を実現する重要な施策の1つと位置づけられています。政府がやろうとしている事も各企業が取り組もうとしていることも、似ていると思います。要は、少子高齢化の流れの中で、多様性や技術革新を取り入れ、生産性を向上させ、利益を上げ成長し続けることが重要だという事だと思います。

今回の朝礼の話し、参考になったかどうかは疑問ですが、何か一つでも皆さんの印象に残ってくれれば幸いです。さあ、今週も元気で頑張っていきましょう。ご清聴ありがとうございました。